山形県東根市立大富中学校において空手道体験授業を実施

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10月5日(水曜日)、12日(水曜日)、19日(水曜日)、26日(水曜日)、山形県東根市立大富中学校において空手道体験授業を行いました。昨年度、武道授業推奨モデルの一貫として同校3年生を対象に体験授業を実施しましたが、今年度同校から再び山形県空手道連盟へ依頼があり3度目の実施に至りました。

今回の対象生徒は1・2年生で、1年生が34名、2年生が32名出席しました。指導は山形県空手道連盟の緑川寿幸普及指導委員長と加藤葵強化委員の2名が担当しました。昨年度同様、限られた時間での授業展開の依頼だったため、実技の時間を多く確保して最終目標である「基本形の演武」ができるように授業案を作成しました。

1日目は授業の始めに空手道の歴史と授業の進め方を説明した後、座礼・立礼による礼法について説明しました。特に礼法とその意義を生徒たちに理解してもらうことに重点を置き、全員で黙想をして心身を落ち着かせることを感じてもらってから実技に入りました。
基本の立ち方では慣れない立ち方を覚えようと必死に取り組む生徒の姿が見られました。また後半で行った『新聞紙割り』は大変盛り上がり、割れるたびに歓声を上げ、楽しみながら突きの威力やポイントを体感してくれました。

2日目・3日目は基本動作を習得しながら「基本形の習得」へ向けて学習しました。はじめに立ち方、移動、受けの動作による実技を重点的に行い、その後、全日本空手道連盟発刊の「空手道の手引き」にある「基本形」の習得を目指しグループごとに取り組みました。生徒たちは立ち方の変化、運足・演武線、目付、残心など初めての事で苦労しながらも徐々に習得していきました。

最終日である4日目はグループごとに基本形の演武を行ないました。生徒たちは人前での演武に恥ずかしさもあるようでしたが、互いに教え合う姿や、発表に向けて工夫して練習する様子がみられ成長を感じました。緊張感が漂う中、全てのグループが演武を行なうことができました。演武を終えた生徒たちは達成感を味わえたようで、充実した表情をしていたことが印象的でした。
最後に、万が一の場合に最低限の対処ができるように、「腕をつかまれた場合の対処法」「襟元を捕まれた場合の対処法」といった護身術を学び体験授業を終了しました。

大富中学校からは、形だけでなく組手の授業実施の要望もあるため、次年度以降実施の機会があれば活かして行きたいと思います。また、体験授業初日は生徒たちの空手道の認知度があまり高くないと感じましたが、今回の体験授業を通じて空手道がどんなものか体感したことで、今後は注目してくれればと思いました。また空手道授業を多くの中学校で正課の武道授業として実施されれば空手道の普及がこれまで以上に進むものと考えます。本連盟としても空手道の普及にこれまで以上に取り組んでいく所存です。

(山形県空手道連盟普及指導委員長 緑川寿幸)

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全員で突きの練習

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全員で上段受けの練習